星田直彦の雑学ブログ_5
シャンデリア
昔、「10回クイズ」というのが流行ったことがあった。
誰かに同じことを10回言わせて、そのあとにクイズを出す。相手は10回も続けて言ったことに惑わされないぞと注意していても、間違って答えてしまう――というタイプのクイズだ。
私は、これをされるのが大嫌いだった。
大嫌いだったのに、これを英語バージョンにして試してみたことがある。
被害者のロベルトはぷっくりと太っていて、0.1トンはあるだろうと思われる。口ひげをたくわえているので、年齢が高く見られるがまだ20代の学生だ。
彼には「シエスタ」の習慣があり、2時頃になると昼寝をしてしまうので、大学の食堂でランチをとっているところを捕まえた。
どうでもいいことかもしれないが、彼の食べる量は尋常じゃない。
メインのランチの他に、大きなケーキ2皿、ミルク2杯、コーラ2杯。
この量は珍しいことではなく、彼にとってはいつものことだ。
彼が、デザートを食べ終えたところで、切り出した。
さあ、その顛末を頑張って読んでください。
まずは、「シャンデリア」を10回言ってもらった。
Please say“chandeliar”ten times.
Ten times? Why?
This is a game. It's called“ten-time quiz”. It's very popular in Japan.
Ok.
Please say“chandeliar”ten times.
Chandeliar, chandeliar, chandeliar, chandeliar, chandeliar, chandeliar,……
Who is the princess of eating the poisen apple?
Umm, Cinderella!
No!
No?
She is the Snow White.
ロベルトは豪快に笑いながら、食堂を後にした。きっとまたシエスタなんだろうなと思った。「食べ過ぎだ!」と10回言ってやるべきだった。