年史、社史、記念誌

どんな企業や団体にも、語り継ぐべき “物語” があります。
これまでどんな苦難を乗り越え、成功を勝ち得てきたか。創業者がどんな想いで会社を創り、どのような会社にしてきたのか。周年事業を節目として、創業・設立から現在に至るまでの歴史や事業を振り返ることができ、会社のこれからを見つめ直す、良きタイミングとなります。

年史(周年史)、社史、記念誌の制作によって、社内的には、新入社員も含む全従業員と、企業理念や将来のビジョンを共有し、結束を強めることができるでしょう。
また、制作過程において自社の強みを再認識でき、社外的にも、様々な場面で情報発信し、自社を改めてPRすることができます。
そのためには、形式的な年史(周年史)、社史、記念誌を作るのではなく、戦略的な企画を基に、洗練された表現や第三者視点の活用など、伝えるための工夫が必要となります。

弊社は、会社の誇りと未来のための『貴重な記録』づくりを、会社の方針に沿って、ひとつずつ丁寧に相談しながら作業を進めていくことはもちろん、堅苦しい書物で終わらせない、読み物として価値のある制作をご提案いたします。

年史(周年史)、社史、記念誌の違い

年史(周年史)、社史、記念誌には明確な定義があるわけではなく、記念誌のような社史もあれば、年史の形をした記念誌というのもあります。何が年史で、何が社史で、といった線引きは難しいですが、それぞれの特徴をまとめてみます。

年史(周年史)

年史とは、企業、官公庁・市町村などの公共団体、学校、一般社団法人などの様々な団体のすべてが、その歴史をまとめた書籍のことです。
○○年史、○○周年史といった呼び方が多く、10年、20年といった区切のよい周年に出版する傾向があります。
一般的にはその法人や団体自身による主観的な記載内容となることが多く、歴史的な資料の意味合いが強いものは、客観的な視点から記述される場合もあります。

社史

企業が自社の創業時からの歴史やこれまでの取り組みをまとめた書籍です。
出版時期は周年に限らず、企業の代表交代や合併、上場などの様々なタイミングで発行される場合もあります。
社史制作の主な目的は、企業・団体が自社の歴史を公的に残すということにあります。この「企業」という言葉は法人組織と同じような意味を持ち、NPOなどの非営利団体、財団法人も含まれると考えるのが一般的です。

記念誌

周年に限らず、何らかの出来事を記念して出版される書籍です。お祝いと感謝の気持ちを表すということに重点が置かれるため、年史・社史では、必ず歴史記述が入るのに対して、記念誌にはその制約はありません。
したがって、対談を入れたり、写真だけで展開したり、寄せ書き的なものまで、年史や社史に比べて構成も自由になる傾向があります。

「目的」を定めた発行で生まれる “実用的価値” や “メリット”

このように、年史(周年史)や社史、記念誌は、それぞれの意味や目的が異なります。企業や団体としてその歴史をまとめる際には、ただの節目として作るのではなく、「何のために作るのか」「誰に向けて作るのか」など、目的をしっかりと定めることが重要です。そうすることで、年史(周年史)・社史・記念誌制作は、資料の整理・保存という役割だけでなく、実用的価値が生まれ、発行するメリットがより明確になってきます。

資料の保存・継承として

資料の保存・継承として

周年を機に、社内・外に散逸している資料、記憶・記録などを整理・保存し、次代に継承することができます。

過去を知って今後の道標とする

過去を知って今後の道標とする

過去の軌跡をたどることで得られる教訓を、今後の企業経営に生かすことができます。また、これらの資料や情報をしっかりと管理することで、過去の教訓を全社員が共有することができます。

社員教育のツールとして

社員、特に若い社員にとって、自社の歴史を知ることは、会社に対する社員の認識を深め、就業意欲を高めることで、社員としてのモラル向上に役立てることができ、何よりも、真の愛社精神を生むことができます。

周年の祝賀・謝恩として

創業期から社業発展に尽くしてきた先人の労苦をしのび、また、長く貴重なパートナーシップを保ってきた取引先や関係者の人々に謝意を表すため、社史はこの上ない記念品となります。

企業のPR材として

会社の発展過程・活動内容を紹介していく上で、自社の強みを明らかにしていくため、「創業○○周年」「会社設立○○周年」「創業者生誕○○周年」などの「節目」は、自社を改めて各方面に広くPRすべき絶好の機会です。もちろん営業活動だけでなく、採用活動にも効果的なツールとなります。

業界の研究資料として

研究資料として、図書館などに寄贈することで、産業史・経営史・郷土史などの学問的資料として寄与することができます。貴重な産業・企業の研究資料として御社の名前が受け継がれます。

このように、会社の歴史を「本にして記録に残す」ことには、会社の歴史書としての価値だけではなく、戦略的に多くのメリットを生み出すことができます。

どんな作業が必要となるのか

発行の目的が決まり、実際に年史(周年史)・社史・記念誌づくりに取り掛かると、過去の実績、現状、未来への抱負など、伝えたいことがらは、すぐにでも浮かぶのに、

「何から手をつけていいのかわからない...」
「予算や制作期間はどれくらいかかるの?」
「資料が散乱していて、原稿にできない...」

などといった悩みが生じてきます。
これは、定期発行の広報物と違って、ほとんどの担当者の方にとって未経験の作業となるためです。
まずは、制作する社内体制を固め、基本方針を策定し、情報を集め、系統立って整理し、不足している情報は補い、間違いがないかどうか検証し、わかりやすく文章化・図化するなど、作業工程は多岐にわたります。

また、編集する際には、本の体裁や製造部数など、細かい点まで数多くのことを決めていかねばなりません。
何よりの難しさは、多くの企業や各種団体において、周年史のために資料を記録・保管しているとは限らず、過去の資料を整理して原稿を書き起こしたり、長年の経験者にインタビューを通して筆記したりして情報を収集していかねばならないことです。

ライターの役割

年史(周年史)・社史・記念誌づくりにおいて、読者が読みやすくわかりやすい文章を書くことは共通の課題です。また、内容によっては、品格のある文章が要求されることもあります。ところが一般に、企業・団体にこのような技能を習得されている方がおられることは少なく、そこで活躍するのが「ライター」という役割のスタッフです。

ライターは、企業・団体の方からヒアリングや取材を重ね、目的に沿った原稿を書き起こしていきます。それを企業・団体の方がチェックし、修正を繰り返し、文章を固めていきます。
このライターこそが年史(周年史)・社史・記念誌づくりには欠かせない重要なスタッフとなります。

制作の一般的なスケジュール

完成までにかかる期間は、資料情報の整理状況やページ数によって大きく異なりますが、標準的なもの(100~200ページ)で、最低1年半程度をみておくと安心です。
以下に主な作業工程を示しましたが、これらは単純に流れていくのでなく、役割分担に応じて並行した作業として進んでいきます。

制作の一般的なスケジュール

NKCの強みは、制作のフルサポートができることです!

弊社は今までに数多くの年史(周年史)、社史、記念誌の制作に携わってきました。
弊社にお任せいただければ、

  1. 企画段階から編集専門のスタッフを交えてミーティングを重ね、しっかりした基本方針の策定に貢献できます。
  2. 社内資料の収集や整理について、ノウハウを伝え、効率の良い作業をサポートします。
  3. 制作する年史(周年史)・社史・記念誌の内容に応じて、ふさわしいライターを選定し、ヒアリングや取材を重ねます。また、必要に応じて座談会の開催や撮影もサポートいたします。
  4. 年史(周年史)・社史・記念誌の制作について、実績のあるデザイナーを選定し、良質のデザインを提案いたします。
  5. 文章のチェック等においては、熟練した編集者が担当し、正確で読みやすい文章に仕上げていきます。
  6. 上製本の場合は、その印刷製造に実績のある印刷・製本会社を手配し、良質の書籍を提供いたします。

ただの記録資料ではなく、“読み物” として読ませるものに

何より、『古事記』『日本書紀』をはじめとした歴史書もそうであるように、年史(周年史)・社史・記念誌はただの記録資料ではなく、 “読み物” として読ませるものになるべきだと、弊社は考えています。

従来の「年史・社史だから」と堅苦しいイメージに捕われることはなく、文字よりも写真などを多く取り入れたり、親しみやすい製本方法やサイズを選択したり、最近では記録中心の考え方から実質的な活用を求められる傾向になってきています。

経営者や社員がその中で生きて動いているかのように場の臨場感が伝わる、ドラマティックな展開を引き立てる文面にすることも可能です。豊富な企画とアイデアで、ご希望に沿った年史(周年史)・社史・記念誌制作を実現いたします。